こんにちは。パンダです。片づけを教えて12年になります。
片づけは「生き方」そのものであり、何を持つかは、あなたが「どう生きるか」を決めていくことです。
「要らないのは、分かってるんです」
片づけのレッスンをしていると、よく聞く言葉です。
もう使っていない。
これから使う予定もない。
なくても困らない。
本人も、それはちゃんと分かっている。
でも、
「もったいない」
「高かったから」
「まだ使えるから」
「いつか使うかもしれないから」
そうやって、今日も残す。
そして数年後、また同じ物を手にして、同じことで迷っています。
なぜ、要らないと分かっているのに捨てられないのでしょう。
実はこれ、人間としてはかなり自然なことでもあります。
「現状維持バイアス」という魔物
人間には、今の状態を変えるより、そのまま維持するほうを選びやすい傾向があります。
「現状維持バイアス」と呼ばれるものです。
今持っている物を手放すには、「捨てる」という新しい決断が必要です。
でも、持ち続けるなら何もしなくていい。
さらに、一度自分の物になったものを高く評価しやすい「保有効果」や、
何かを得る喜びより、失う痛みを強く感じやすい「損失回避」という傾向も関わってきます。
つまり、
今持っている物を、そのまま持っておく。
これは、人間にとってかなり楽な選択なんです。
だから、
「要らないと分かっているのに、どうして私は捨てられないんだろう」
となる。
その現状を望んでいるわけではない
目の前の一つの物については、
「とりあえず残しておこう」を選ぶ。
でも一方では、
「この家をなんとかしたい」
「もう片づけに悩みたくない」
「今年こそ片づけを終わらせたい」
と思っている。
つまり、
目の前の物では現状維持を選びながら、人生としては現状を変えたいと思っている。
ここに、矛盾が起きます。
服一着だけなら、「高かったから」で残せます。
箱ひとつくらいなら、「何かに使えるかもしれない」で残しても、さほど問題ではないかもしれない。
何のコードか分からなくても、「必要になったら困るから」と、どこかに仕舞い込めばいい。
こんな風に、一つひとつは小さな判断の先送りです。
でも、それを家中で何百回、何千回と繰り返した結果、家全体は何も変わらない。
そして、
「こんなに片づけているのに、どうして終わらないんだろう」
となります。
あるのは「捨てない理由」だけ
オンラインの片づけの受講者さんも、
こういう物に直面すると
「もったいない」
「まだ使える」
「人にもらった」
「捨てたら後悔するかもしれない」
となります。
でも、それは実は「残す理由」ではなく「捨てない理由」です。
たとえば、昔買った高価な服。
何年も着ていない。
今の自分には似合わない。
これから着たいとも思わない。
「でも、これいいもので・・・」
これは、捨てない理由であって、
今の自分が、その物を本当に必要としている理由ではないですよね。
この違いを無視し続ける限り、片づけはずっと「捨てられるか、捨てられないか」の論争から抜け出せません。
「100均だから捨てていい」も同じ
これは、高い物だけの話ではありません。
「これは100均だから捨ててもいい」も、
実は同じ話だと思っています。
物を持つか持たないかは、「値段」が決めるのではなく、
自分にとって、どういうものなのかという「関係性」に依存すべきだと思っています。
1万円だったから残す。
100円だったから捨てる。
ではなく、
「私はこれを使うのか」
「私はこれを持っていたいのか」
「今の暮らしに必要なのか」
本来確認したいのは、ここだったりします。
こうやって、「捨てられそうなもの探し」から抜け出せれば、
何年も終わらなかった片づけが動き始めます。
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片づけパンダ/パンダみゆき
山口県宇部市を拠点に、オンラインで全国の方に片づけを教える片づけライフコーチ。指導歴12年、のべ3,000名以上。2020年からオンラインの片づけコミュニティ「キッチンファースト」を主宰しています。教えているのは、収納術でも根性論でもなく、片づけに困らなくなるための「考え方」そのもの。人生から『片づけの悩みそのものが消えていく』——そこを目指しています。


