「便利そうだったから買ってみたんですけど・・・。」
片づけのプロとして多くの人をサポートしてきたが、これまでいったいどれだけの100均グッズを捨ててきたのだろう。
「安いから」という理由で買われ、使わないまま捨てられる。
そんな消費の循環は、社会全体の資源を浪費し、未来の地球にゴミとして積み重なっていく。
これは、一つの家庭だけの問題ではなく、社会の仕組みそのものを映し出している。
なぜ100均グッズは、使わないまま捨てられるのか?
捨てられたモノは家庭の外に出れば「ゴミ」と呼ばれる。
そこで、社会全体が「エコ」「リサイクル」「リユース」といった事業にエネルギーを注ぐ。
でも、「ゴミ」は、すでに多くの家庭の中に潜んでいるのだ。
我が家には30年以上前に100均で買ったプラスチック製の大根おろし器がある。
機能性や耐久性は今のそれとは比べものにならないし、造り手側の思いが宿っている気すらして、今でもバリバリ現役で、秋刀魚の季節には欠かせない愛用品のひとつだ。
かつての日本には、便利で長持ちする道具を大切に使う文化があった。
しかし、今の大量生産・大量消費の仕組みの中で、「どうでもいいモノ」があふれ「未来のゴミ」を増やしている。
100均で買うのは、やめたほうがいいの?
100均が悪いわけではない。
すべては、選ぶこちら側の意識の問題なのだ。
片づけは、ただ部屋の見た目を整える作業ではない。
モノを通じて自分自身と向き合い、物事のすべてを「主体的」に選び取る力を取り戻す練習だ。
主体的に選べるようになれば、「安いから」ではなく「自分にとって本当に便利だから」と選べるようになる。
そうした消費のあり方が広がれば、再び長く使える良質な道具が世に出回り、社会全体が持続可能な循環へと戻っていくだろう。
ムダを省いて、無駄を愉しむ
ムダを省いた先には、新しい余白が生まれる。
余ったお金で、美味しいものを食べる。
余った時間で、旅に出る。
誰かと笑い合い、心を豊かにする体験を味わう。
「100均だから、まっ、いっか」をやめること。
いますぐ未来のためにできる確かな一歩。
それは、暮らしを、社会を、未来の地球を軽くしてくれるはずだ。
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片づけパンダ/パンダみゆき
山口県宇部市を拠点に、オンラインで全国の方に片づけを教える片づけライフコーチ。指導歴12年、のべ3,000名以上。2020年からオンラインの片づけコミュニティ「キッチンファースト」を主宰しています。教えているのは、収納術でも根性論でもなく、片づけに困らなくなるための「考え方」そのもの。人生から『片づけの悩みそのものが消えていく』——そこを目指しています。


